第4章 ねたみを受けて育った子はいつも悪いことをしているような気持になりますー⑤

If a child lives with shame,
He learns to feel guilty.

親の嫉妬の影響

 さて、ここまで書いてもこの物語がどう自分に結びつくか、多くの親御さんは疑問に思うでしょう。
 ここに、子供の成功を通して世間を見返してやりたいと願う父親がいます。幸いにも子供は成功へと歩んでいきます。ところが、彼は心の底で子供の成功を不快に思っています。
 この父と子の葛藤は、継母と白雪姫の葛藤そのものなのです。
 父親は子供の成功を喜びながら、秘かにその成功を破壊したいと願いはじめます。現実に成功しはじめた子供に敵意をもちだすのです。しかし立場上父親は、自分の子供を妬んでいるとは認められませんので嫉妬はおさえつけられます。
 嫉妬が押さえつけられると、父親は今度は息子のあらさがしをはじめます。例えば「お前は虚栄心が強い」と非難したりします。非難はすべておさえつけられた自分の嫉妬の投影ですが、父親はもちろん気づきはしません。
 子供はこうして成功することに罪悪感を覚えていくのです。

他人と比べていい人、悪い人

 自分が優れていることを、異常なまでに他人に認めさせようとする人がいます。
「自分より優れたものが身近に出現すると、その存在が癪の種になってくる。そして、自分が彼より優れていることを相手にもまわりの人にも認めさせようとするのである。」
 私は若い頃、こんな比較はするな、とよく本に書いていました。ところが、世の中には他人と自分を比較しても苦しんでいない人もいることに、後になって気づいたのです。それどころか、比較することで自分を励ましている人もいるのです。これはどういうことでしょうか。
 比較する人の心に、妬みがあるかないか、なのです。妬む心があれば、比較することでそれを刺激されるでしょう。しかし心に妬みがなければ、比較しても苦しむことはないのです。

嫉妬される子供の不幸

 こうした一連の心の動きは、妬まれ恨まれる側にも深刻です。
 誰かに妬まれている、ということは、その誰かに(いわれのない)非難をされているということです。従って、妬まれた人が自分に罪悪感を持ったとしても不思議ではありません。何かいつも悪いことをしている気分にもなるでしょう。恨みもまた同じです。
 こうなっては、妬まれる側はたまりません。じんわりと「自分に罪悪感を持て」と強迫されているのですから。そして罪悪感を持つと、当たり前ですが、人は行動的ではなくなってしまいます。これは前出の「にせの罪悪感」です。

 批判や敵意のなかで育つと、ある子どもは他人を非難したり戦ったりするでしょうし、またある子どもは、いじけてはにかみ屋になったりするのです。

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